青空に白のラップサイディングやカバードポーチが際立つサーファーズの平屋。
室内は熟練の大工が丁寧に張ったウォールナットのヘリンボーンの無垢床が続き、LDKへ足を踏み入れると高い天井に梁が渡る開放的な大空間が広がる。
またアイランド型のキッチンから気軽に移動できる水まわりの動線、大容量の小屋裏収納も備わり使い勝手もいい。サブウェイタイルを張ったキッチンまわりも白でまとめたことで、ダイニング一体型のおしゃれなキッチンがインテリアのように引き立っている。一角には専用のカウンターをつくり、上部にあるエアコンは生活感を感じさせないよう格子の囲いを設けた。施主こだわりの細工だ。
キッチンの後ろ側に位置する洗面室。洗面台は木とタイルを組み合わせて造作、お気に入りのマリンランプも空間に馴染んでいる。洗面室の奥は家族分の衣類をたっぷり収納できるウォークインクローゼットが備わり、さらにその先にはランドリールームがある。この動線上で洗濯の一連の作業がまかなえ、キッチンからも近いから家事を効率的にこなせる。

驚いたのは、建築中に「床にコンセントが欲しい」という施主の要望に応え、大工がリビングの床をくり抜いて設けたというコンセントだ。使用しない時はピッタリと収まる蓋をはめて、ゲストが気づきにくいほどフラットな状態となる。本来難しいはずの要望までも細やかな部分まで柔軟に対応している。そこに確かな技術を持つ大工たちの片鱗を感じることができる。